余白の大切さ

最近よく目にする探究学習。
心が赴くままに、石のことを調べたり、恐竜のことに夢中になったり。絵を描くことに情熱を注いでいたこどもたちが、中学高校になってそのエネルギーを注げる場所は、
今の教育において注目されている探究学習であるかもしれません。
受験勉強が加熱していく中で、
知識の詰め込み学習に早い段階から取り組む小学生も数多くいます。
小学校が終わったらそのまま塾へ。
夕食は塾の休憩時間に済ませ、帰宅して学校の宿題を終え、
寝たらまた次の日がスタートする。
大人の私たちでもそんな生活をしていたら、
自ら興味や疑問を抱き、そのことに考えを巡らせることは難しい。
きっとこどもたちが疑問や興味に積極的に向き合うことをしなかったり、
また、それを持つことさえ忘れてしまうのは
そんな背景があるのかもしれません。
膨大な授業や課題に取り組む中で、
とにかく言われたことをこなさなくては。
と日々追われながら受験勉強を進めていく子供たちが、
幼いころから自身の中にある探究することへの情熱を思い出すには、
物理的にも精神的にも、
もっとたくさんの余白を日々のなかに
持つことが必要ではないでしょうか。
そのための環境を整えることは、
大人の私たちが第一にできることのように思います。
わが子が中学に進学して1年ぐらいたった頃の事。
探究学習のレポート。
ああでもない、こうでもない、と考えを巡らせ、時には脱線したり。
また、5日ほどかけてたどりついた部分を提出前にごっそり消して書き直したり。
そうして、いつも提出は期限ギリギリの息子。
そんな様子をみて、ある時私が
「本当に要領が悪くて。もう少し要領よくできるようになるといいですよね。」
と先生にお話をした時、その先生が
「彼が一生懸命していることに対して、要領や効率を求めるのは違うと思いますよ。」とおっしゃってくださり、はっとしたことを今も鮮明に覚えています。
その時以来、こどもの探究において何を大切にすべきか。
私自身の中にもぶれない軸ができたように思います。
そして、私のわが子への声掛けも変わってきたのかもしれません。
今となっては、レポートを体裁よく仕上げることよりも、
自身の中から湧き上がる疑問や興味に妥協せず、とことん向き合うことを
大切にする息子の姿勢を誇らしく思い、
安心して見守ることができるようになりました。
大人は日々忙しく、
仕事の中でタイムパフォーマンス・コストパフォーマンスを求め
取り組まなくてはならない場面ばかりですが、
こどもたちの学びにおいてはそうであってはならないということ。
学びにおいてタイムパフォーマンスを追い求めると、
こどもたちが失う代償は非常に大きいもののように私は感じています。
様々な形で取り組みが進められている探究学習ですが、
こどもたちが精神的・時間的な余白をもつことで、
それは自ずと加速していく。
そういうものであるように私は思います。
一喜一憂せずに
こんにちは。概ね学校の期末考査も終わり、
まもなく子供たちも楽しみにしている夏休みですね。
定期考査を実施していない学校も一部ありますが、
多くの中学校・高校では中間・期末考査が実施されており、
子供たちはそれに向けて一生懸命学習に取り組み、臨みます。
こうしたテストが実施されることで、
それを機会に、指定範囲の理解を深め、各自演習を積み
子供たちはまた一つ力をつけていく。
そういう意味で定期考査というものは
子供たちの学力向上においてとても大切なものである
ことには変わりないのですが、
生徒の保護者の方々にもよくお話することは
点数や順位に一喜一憂しないでただきたいということ。
英語に関して。中学生のテストを見ていると
文法をしっかり理解できていても
ピリオドが抜けていたり、大文字と小文字を間違えていて
-1点、-2点。時にはミスの積み重ねで10点近く減点のことも。
ご本人が悔しい気持ちはよく解るのですが、家に持って帰ると、
『またココ!綴りミスで引かれてるじゃない。ほらココも!』
と自宅でお母さんに指摘される。という話も聞きます。
私は、生徒が『今回のテストできなかったんです。』
と言うときには
まず問題用紙と答案用紙を見せてもらいます。
英語の文法理解やリスニング力に問題があるのか、ないのか。
そこが重要であって、ミスで失点しているのであれば、
『大丈夫、大丈夫。しっかり力はついてるから。こういうこともあるよ。』
と声がけをします。
逆に、その単元の理解が不十分だと感じた場合には
説明をして理解を確認しながら問題集に再度取り組ませたり。
ということが必要になってきます。
点数が悪くて落ち込んでいた生徒も、そういう声がけ1つで
ぱっと表情が明るくなり、気持ちを新たに
また前を向いて取り組んでいくのです。

だからこそ、大人である私たちは
点数や順位という表面的な部分だけに目を向けず、
中身を冷静に見るということを大切にしなくてはならないと思っています。
『先生をがっかりさせたくなかったみたいで。
テストを持ち帰って家で悔し涙を流していました。』
というお話を保護者の方からおうかがいしたことがありました。
そんな健気な様子を嬉しく感じながらも
胸が締め付けられるような
複雑な気持ちになりました。
点数が取れたときに思わず喜びほめた自分ははたしてよかったのかなと。
できたときの声掛けの仕方、言葉選びも
よく考えるべきなのだと気付くきっかけになりました。
模試や定期考査は、理解を確かめ、力を定着させるためのものであり、
自身が強化すべきところを見つけるものであるということ。
そこを念頭において丁寧に学習を積み上げていくことこそが
その生徒が目指すところに到達するための布石。
大人も一緒になって点数や順位に一喜一憂したり、
ましてや子供が自信をなくすものにしてはならないと感じるからこそ、
どういう声掛けをするべきか。大切にしたいなと改めて感じます。
最後までご覧いただきありがとうございました。
学習において大切なこと

学習における主体性
私は英語の指導に携わり、
まもなく10年になります。
海外に滞在していたわけでもなく、
留学経験があるわけでもありません。
あえて言うなら、
高校生の頃は英語は得意科目だった。
というぐらいです。
そんな私が英語教育について
興味を持ったのは
わが子が家庭で英語学習に取り組むように
なったことがきっかけで す。
私自身、大学受験以来数十年ぶりに
英語というものに向き合い直したのが
ちょうどその時。
始めは手探りで単語帳を進めながら、
英語で書かれた物語を日本語に訳したり、
音読をしたり。試行錯誤しながら始まった
わが子の英語学習。
そして、学習が進んでいくにつれて、
段階ごと、その時その時で出てくる課題。
『単語帳で覚えたはずなのに
いざ問題を解くと全然わからない』 とか
『リスニング問題が聴き取れない』とか
『長文はどんな風に取り組んで
いけばいいのだろう』とか
その1つひとつをどうしたら克服できるかと
考え色々と試していきながら
わが子ももうすっかり大きくなり、
嬉しいことに英語力についても
私を優に超えるぐらいにまでに成長しました。
最初は息子の友達が数人
習いに来てくれていたのが
気付けば今では1週間に40人前後の
中高生が習いに来てくれるようになりました。
小学6年生から指導してきた生徒が
大学生になったり、
卒業生から『就職しました。』と連絡を受けると
月日の流れを感 じます。
自身が子供と実践してきた
家庭学習をベースにはしていても
生徒それぞれにより異なるアプローチが必要。
そして、それぞれが克服したいところに
1つずつ取り組むなかで
私自身、指導者としての学びを
日々積み重ねることができたように思います。
脳科学者の方の書籍、
教育に携わる実業家の方の書籍、
心理学を専門とする方の書籍、
教育学者の方の書籍などを読み、
様々な角度から
学びというものを考えることに夢中になり。
英語学習というものを中心に置きながら、
学びとはどうあるべきかを自問自答しながら
自身の指導方法を模索しながら今に至ります。
そしていま、
指導において一番大切だと気付いたことは
生徒が主体的に学ぶ姿勢をいかに引き出すか。
です。
英語であれば、中高生が学ぶのは主に
長文読解や文法、ライティング、リスニングですが、
どれにおいても
要は生徒自身の『主体性』をどう引き出すか。
それができれば、こどもの学びは自ずと加速し、
自身でどんどん力を磨いていきます。
私がするべきは、
必要な時にエッセンスのようなものを伝え
見守っていくことであるのだなと感じます。
部活で疲れて教室に入ってきた生徒も
帰る頃には高揚した表情。
そういう生徒の様子がたくさん見れた日は
『今日はいいレッスンができたな』
と思えるのです。
最後までご覧いただきありがとうございます。
探究心を育む
長文への取り組み方②中高生向け
オーバーラッピングの仕方②
こんにちは。前回の記事では、
付属の音声と一緒に読めるようになるまで、
つまりオーバーラッピングをできるように
なるまで。どのようなプロセスで取り組んで
いけば良いかを書かせていただき ました。
早速音読に挑戦しようとされている方に向けて。
まず大切なことは、
きちんと文意を理解できたものについて行う。
ということ。
単語や熟語の意味がわかっていることが
前提で、加えて、文法を学習している方で
あれば、一度その文章を丁寧に読み、
“このitはthat以下の内容を受けている”であるとか
“この部分は直前の名詞を修飾している” といったことを理解した上で音読に取り組む
ということです。
その上で音読の際、大切にしていただきたい
ことが2つあります 。
1つ目に大切なこと。
それは、音声の抑揚も忠実に真似をしながら、
はっきりとした発声で音読をすること。
中高生は特に。声掛けをしても、
恥ずかしさもあってか小さな声で
読む方も多いのですが、その点を大切に。
気兼ねなく音読ができる環境で
取り組みましょう。
また、スピードを重視してか、
時々、音声より先に一気に走るように
読む方もいらっしゃいます。
それをしてしまうと棒読みになり、
正しいリズムやイントネーション。
見本の音声のような読み方には近付けません。
見本の音声を聴いてみると、
一息で読んでいる部分があったり、
息継ぎの箇所があったり、
波を描くような抑揚のある読み方があったり。
様々に真似すべき点があるはずです。
リズムも抑揚も、
スピードに緩急をつけている部分も、
すべてを忠実に真似して読むことが
とても大切です。
そして2つ目に大切なことは、
自身が読んでいる内容がどういう意味なのか、
頭をフル回転させながら音読をすることです。
最初は音を追うことで精一杯で、
意味なんて考える余裕もなく音声に必死に
ついていくことからのスタートかもしれません。
それでも練習を積めば
必ず読めるようになります。
そうして読めるようになったら、
次は頭の理解を口に追い付かせることです。
これは、今までご自身が覚えてきた語彙を
記憶から瞬時に引き出す練習にもなります。
この頭での処理速度を
口頭で読む速度に追いつかせる練習。
「本当に大変だけどとてもためになりました。」ということを卒業していった生徒たちが
口を揃えておっしゃっていました。
頭での処理速度が上がれば、
読解の処理速度も自然とあがり、
初見の英文も徐々に楽に速く
理解することができるようになります 。
この2点を意識して
日々の音読に取り組んでみましょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。